2017
08.17

東京往復〔その4〕 (blog,527p)

「そうだ、神田神保町へ行ってみよう!」と思い立ったのは前回のブログの最後に書いたように昔暮らしていた新宿区と渋谷区の境目に存在した四畳半アパートが既に跡形もなく消えてしまっていた地域をグルグルと歩き回っていた時でした。

ぼくの東京暮らし時代、それはもう40年以上前の忘れてしまったことも多い記憶でしかない世界ですが、ところどころ鮮明に覚えていることやしばしば反芻して思い出すこともあって「あそこへ行ってみたらどうなっているだろうか?」という思いがこれまでも心のどこかに絶えずありました。
        神田神保町・1
ぼくの最初の下宿は練馬区の豊島園の裏手にあった小さな間借り部屋から始まりました。
下宿から徒歩15,16分で『西武池袋線・豊島園駅』に行き、そこから『池袋駅』を経由して『地下鉄丸ノ内線・御茶ノ水駅』で下車、駿河台の坂を下りきって『すずらん通り』をちょっと左へ三筋ほどクランク状に曲がって歩いた先にぼくが初めて会社員として勤めた小さい出版社はありました。
        神保町・2
田舎者のぼくにとって『神田神保町』は憧れの町でしたから毎日その町に通って暮らせることが嬉しくてなりませんでした。
神田界隈は東京に暮らしていた時代のぼくのホームタウンでした。

        神保町・3
      (写真上から3枚、ここまでは全て神田神保町の『すずらん通り』)

大中小のたくさんの出版社と本の取り次ぎ屋さん(全国の書店へ本を配送していた出版世界の重要な中間業者)そして多くの書店、古本屋さんと辻々、路地裏にあった安い大衆食堂などが記憶の底から甦りましたが、しかし、何十年振りかで行って見てそれらの殆どすべてが頭の片隅、心の底に染み付いた残像でしかないことを実感しました。

       神保町・4
かつてぼくが憧れ、喜びを感じながら働いた小さい出版社などがひしめいていたその地域は十数年以上前に都市再開発の波に飲み込まれて巨大なマンションビルと隣立する巨大企業ビルの下敷きになってしまって、昔の風情はもちろん無く、地番地さえも消えてしまったようだとその近くで尋ねて教えられました。(写真・上が『パークタワーマンションビル』で、下が『三井ビル』)
       神保町・5
ぼくが働いていた頃にも新しいビルの建設ラッシュは既に続いていて、小学館や集英社や岩波書店や主婦と生活社といった大手出版社が白山通りや靖国通りや駿河台坂などの大通り沿いに次々に新しいビルを建てていましたが、いくつもの路地や生活道路を合わせて数十軒かあるいは百軒以上の家々をいっぺんに地上げした上に、町の一区画より大きいビルが建つことなど当時のぼくは予想したこともありませんでした。

       神保町・9
それでぼくが働いていた環境はすっかり失われてしまっていたのですが、嬉しいことに再開発の魔手を逃れて「あの頃」の雰囲気をまるでそこだけ夢のように残してくれている区画がありました。
とはいえ、すぐ後方にはあの巨大なビルが覆い被さるように迫っていますからこのエリアもいつまでこの風景を維持してくれるかは分かりませんが、、、

         神保町・7の2
そして、その中の一軒の建物(小さい出版社か取次店?)を見てぼくは驚き、且つホッとしました。
その建物はぼくが働いた会社があった建物と本当によく似た姿で建っていました。(ぼくが居たところはもう少しだけ間口が広かったと思う。そして二階の窓の外に鉄の細い手すりが付けてあった。それから初めの年にはエアコンは無くて旧い扇風機が一台あっただけで真夏には窓を開けてみんなで団扇でパタパタ扇いで涼んでいた)

         神保町・8
それにしてもこの家(左側の建物)は本当にぼくの記憶の中の職場とよく似ていて、二階の窓を開けてカーテンを開けたらそこから昔のぼく自身や、親しかった社長さんや作家さんなど今はもう居ない懐かしい人々も一緒こちらを見て微笑んでいるんじゃないかと想像してしまいました。

( 2017・8/10記、8/17,up )
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